オーラルケアと健康 ①
先日実習先でサンスターさんのセミナーがあり、参加してきました。内容はオーラルケアと健康についてのもので今回はセミナーの内容を簡単にまとめて備忘録として残そうと思います。
〜2080運動〜
これは日本歯科医師会が掲げているスローガンで20本の歯を80歳までキープしよう!!
という運動だそうです。私は初耳だったのですが、周りは知っている方が多かったです。
ではなぜこの運動があるのでしょうか。
日本人の80歳の方は平均で約8本ぐらいしか自分の歯が残っていないそうです。
ちなみに個人的に調べたところ、平均でアメリカでは約18本、スウェーデンでは24本(!!!)も残存歯本数があるようです。
こういった事実から、2080運動が始まったと考えられます。
〜歯を失う原因〜
大きなウェイトを占めているのは
・虫歯
・歯周病
だそうです。残りは事故等で抜けてしまったものがあげられます。
そして虫歯や歯周病の原因は、歯垢中の細菌だそうで、歯垢ほんの1mg中に細菌が何億も存在しています。
また、産まれたての赤ちゃんの口腔内には、全く細菌がいないのですが、世話をしている大人から唾液を介して細菌をもらってしまうようです。
そのため最近では、赤ちゃんの食器と大人が使う食器を分けて使うというのが一般的になっています。
〜虫歯について〜
虫歯が起こる条件は以下の4つあります。
1.歯質 の低下
2.細菌
3.食べ物(糖分など)
4.時間
この4つのファクターが組み合わさって虫歯が発生します。
詳しく掘り下げると、
1.歯質 は字の通り歯の質です。歯の質が下がることで虫歯になりやすくなります。これにはフッ素によるう蝕予防が有効です。フッ素により歯の耐酸度を向上させ、また再石灰化を促進します。
2.細菌 が多く存在することで虫歯のリスクが上がります。これに対してはブラッシングで歯垢を除菌、またフッ素による殺菌作用により細菌を減らします。
3.食べ物 糖分の摂り過ぎは細菌にエサを与えていることと同じになります。また間食が多いと虫歯のリスクが上がるので注意。
4.時間 歯は食後40分で再石灰化を開始します。また歯磨きをする時間や食事をとる時間など虫歯になるか、防ぐかの大切なファクターとなっています。
おとな虫歯
最近では子供の虫歯はほとんどなくなっているようです。一方でおとな虫歯が増えています。
おとな虫歯の多くは、被せ物のところに虫歯ができる二次う蝕や、歯茎が下がることで歯の根元が露呈しそこが虫歯になる根面う蝕だそうです。
両親に歯磨きしなさーいと言われる期間、つまり大学生になるまでは虫歯の発生率が非常に低いのですが、歯磨きしなさーいと言われなくなった後から急激に虫歯の発生率があがっています。セミナーでグラフを見たのですが、顕著に18歳以降の虫歯の発生率が上昇していて面白かったです。
〜歯周病について〜
歯周病には2つ種類があります。
・歯肉炎 (歯茎のみ)
・歯周炎 (歯の周り、顎までいくことも)
歯肉炎の方が軽度で、歯周炎は重症です。
・歯肉炎
絵のように、歯茎が腫れます。
健康的な歯茎はピンク色ですが、歯肉炎になっている歯茎は赤色をしています。
しかし歯肉炎は丁寧なブラッシングで治ることが多く、またこの時点で歯医者さんにいけば問題ないようです。
しかし
・歯周病 となると話は変わります。
歯周病は歯を支えている骨が溶けている状態で、それによって歯茎が下がるように見えます。また痛みがありません。痛みがないので放置すると結果抜歯することになります。
そしてこの歯周病の原因である、歯周病菌が全身疾患のモトになっていると研究で明らかになってきたのです。
長くなったので一旦ここで終わって、二本立ての備忘録にしたいと思います。
続きはこちらになります↓
けーと